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2012年2月24日 (金)

部屋の横長使いで、一次反射音を分散配置

無償ルームチューニングで数々の部屋を拝見しましたが、いつお尋ねしても(十数回でしょう)弾むような躍動感が溢れているのがEVAさんのオーディオルームです。失礼ながらこの雑然としたオーディオルームから整然と楽しい音楽が奏でられる理由が不明でした。

Eva120223

http://am-izu.cocolog-nifty.com/blog/

残響時間だって検聴が目的の業務用スタジオの最適残響時間より短いんですよ。オーディオルームの最適残響時間て何の意味があるの? そんな疑問が湧いてしまうオーディオルームです。
Eva0131_5

しかし、いよいよその秘密が解ける日がやってきました。

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■オーディオルームの特性を左右する8種のパラメータ■

1.定在波 : 音楽に与える影響は微々たるもの、無視してもかまわない。

2.フラッターエコー : オーディオルームを新築するのであれば根絶やしにすべし。既設なら若干吸音。

3.ミッドバス振動(床・壁・天井) : 新築であれば根絶やし。既設であればミッドバス吸音。

4.低音振動(床・壁・天井) : 新築であれば根絶やし。既設は方策なしギブアップ。

5.初期反射音 : 反射音が必用な部位は特定できている。新築・既設共に同じ処理でOK => HP参照。http://www.salogic.com/Cheerfulness/Cheerfulness.html

6.初期反射音の周波数特性 : 天井を除きミッドバスを減らした反射音。天井は7kHz前後を若干強調した反射音。

7.残響時間 : 最適残響時間以内であれば長いほど音楽の浸透力がアップする。それ以上になると残響音の周波数特性を正しく整えないと浸透力の低下が始まる。それでも最適残響時間の2割UP程度が限界のようだ。

8.残響音の周波数特性 : ミッドバス(125~250Hz)を若干下げ目にするのがオーディオマニアが納得する透明度を備えた奥行きの深い立体感を醸すコツ。

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■フロント壁面の 「反射/吸音」 のバランス■

本日は上記8個のパラメータのうち、音場に対する影響力が最も大きい初期反射音の配置実験です。

最適残響時間と比較して残響音の響きが大幅に短くて更に残響音の周波数特性にミッドバスの盛り上がりがある場合、ほぼ100%の確率で長時間の音楽鑑賞に堪える音場にはなりません。

そんな部屋であっても、適度な残響音が音楽ソースから醸し出す豊かな音楽性の7~8割程度までで良しと目標を下げるなら、音楽に没頭出来ないおかしな響きの部屋であったとしても、その欠点がリカバリー出来てしまうほど大きな影響力を音場に与えるパラメータが一次反射音です。

下記が標準のパネル配置に加え、前面の石膏ボードをSVパネルの裏返しで覆った写真です。2週間程度このままの状態で、さしたる不満も無く音楽鑑賞が出来ていましたが、経験上まだまだ上が有ることが分かっているので、ルームチューンのレベルアップを図りました。

Img_002875800w447h

左右スピーカーの斜め後方にあるスピーカーパネルと、左右スピーカーの中央に位置するセンターパネルの組み合わせが跳ね返す水平拡散反射音により、演奏ステージの奥行きと、構成楽器の佇まいが再現されますが、

演奏者の指使いなど更に微妙な表情は、スピーカーパネルとセンターパネルの隙間に残る正面壁面の材質の影響を強く受けます。上記写真では裏返しのSVパネルを置いた窓下の部分です。

6畳間の縦使いであれば、スピーカーパネル(SP後方のパネル)とセンターパネルの間には僅かな壁面しか残らず、石膏ボードまたは石膏ボードに壁紙程度の吸音面で丁度良い反射と吸音のバランスになるのですが、本件のように間口が広くて石膏ボードの面積が大きいと、吸音量を減らす工夫が必要になります。

振動しない壁面、またはミッドバスを若干吸音する壁面が基本なので、補強も兼ねて24mmの構造用合板、または、バーチ合板を石膏ボードに張り増すか、裏板がヒノキのSVパネルで石膏面を覆うか、の選択になります。

上記写真は裏板がラーチ(松合板)のSVパネルで覆っていますが、ヒノキの方がこの部位には適しています。ラーチだと板目の凸凹による乱反射で高音域が増えすぎる嫌いがあります。

下記写真が更に最適化を図ったパネル配置です。石膏ボード面の全てを反射に置き換えてしまうと、音場表現力がアップして演奏者の弾きっぷりや熱意が向上し、アンサンブルの細部が聞こえるようになって音楽マニアはOKの意思表示をするのですが、オーディオマニア的な分析をすると、ピンポイントの定位がやや膨らむように感じるのでしょう(だからアンサンブルの微妙な絡みが聞こえるようになるのですが)必ずしもOKとはなりません。

そこで下記写真のように石膏ボード(石膏ボードや壁紙は吸音材)面を若干残すと、音楽マニア、オーディオマニア共にOKのサインを出してくれます。

スピーカーパネルとセンターパネルの隙間が45cmを超えるあたりから上記考慮が必用になります。例えばスピーカーパネルを3連にして隙間を減らす、下記写真のように裏返しにしたSVパネルで反射と吸音のバランスを整える、などです。

Img_02942800w457h

Img_02941800w478h_2

音場が心地良い広さに拡がるよう、補助の反射面の下半分をリブ面にして若干角度を付け、コンクリート床特有の、だだっ広くなってしまう低音の広がりをスピーカー周辺に引き寄せました。

Img_2931600w450h


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■部屋の横長使いで、一次反射音を分散配置■

さてここからが今日の本題です。

Img_003003700w436h

① SV1500spパネル、② SV900パネル(_spパネルの一部)、③ SV900サイドパネル。

前方の壁からスピーカーのバッフルまで1250mmなので、②はスピーカーパネルの補助パネルです。

以上の標準設定に加えて、④を追加すると驚くほど音が変わります。

たった一枚のSV1200パネルの追加により、激変と言えるほど音場に厚みが出てVocalの表現力が豊かになり、音楽の躍動感が明らかに増えるのです。EVAさんのサウンドの秘密は、標準的なパネル配置で囲まれたエリアの外側に置いたLVパネルの反射音だったり、ごちゃごちゃといっぱいある過去のオーディオ機器の遺産からの反射音だったりに有ったわけです。

その遺産の置き場所を変えたとき、たまたま居心地が良い音が出れば、そこに遺産が定着する、という繰り返しが作ったセンスの賜の楽しい音場であろうと思います。EVAさんごみ(?)捨てちゃだめですよ。

EVAさんが最新のパネル配置図をUPしてくれました。

http://am-izu.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-0b09.html

Evaphoto120225
要約すれば、標準配置のSVパネルの外側に、更に拡がりがある部屋の場合、ゲストハウスの例のように、全面石膏ボード貼りの部屋であっても、SV1200を片側1枚加えるだけで、かなり高い完成度の音場を作り出すことができるようです。

最近の音は聴いておりませんが、otoさんの最初の1~2年の私の記憶に残る最盛期の音に比べれば80点くらいでしょう。解像度、奥行き、佇まい、などは遜色がないのですが、無意識に涙が溢れる感激度が足りません。

如何ともしがたい石膏ボード最大の欠点であり、吸音系のオーディオルーム共通の100点まで到達することが不可能な限界点でもあります。

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■簡易センターパネルの試作前の検証■

レーザーを使って角度計測中。

Img_2994700w525h

反射棒だけで作る反射音パネルの難しいところは、フォーカスの甘さをいかに克服するかです。ミッドバスの吸音が不可能なため反射体のサイズと角度が決め手になります。2種類の自立棒を20本ほど作り、いろいろな配列を試したところ二つのパターンが残りました。

下記は従来のセンターパネルに置き換えてのテスト。一日聴き込みましたがSV1200ct比で遜色有りません。Vocalのリアリティーは従来のSV1200ctパネルを超えています。但し低音の制御が出来ないので、ブーミー感が強い部屋や低音の締まりが足りない部屋では低音対策が別途必用になると思われます。

Img_03027800w508h_3

TVに見立てた裏返しのSVパネルを置いてみました、予想通り奥行きが浅くはなるものの、Vocalのリアリティーは更に濃厚になりました。ミッドバスを吸音しないただの一枚板に換えてみないと(工場から調達して明日テスト)最終結論は得られませんが、Vocalの色彩が余りあるほど出ているので、たぶんOKでしょう。

床面の必用サイズは、320(W) x 100(D)mmです(倒れ防止の考慮なしであれば)。従来TVがあってセンターパネルが置けなかったオーディオルーム兼ホームシアターにとって朗報になりそうです。

Img_03028800w446h_2

二日程度で結論が得られるとは思っておらず、実験経過の細部まで公開の予定で、いろいろな角度から写真を撮ったのですが、既に完成の域に達してしまったので、遠目の写真でご報告にとどめることにしました。

dekanさんには完成品をプレゼントします。構造が花車で製作の方針が立たないので、プロの家具職人さんにお伺いをたてます。暫くご猶予をお願いします。

http://www.salogic.com/home-select.files/home-138.htm

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コメント

村田さん、こんばんは!

作業、おつかれさまです
dekanさんには早速お知らせしておきました

また詳細を教えて下さい!

村田さま

こんにちは。
先日はいろいろありがとうございました。
とても勉強になりました。

今度はフラッグシップ担いでお邪魔させて頂きたいと思いますので聴いてやって下さい、よろしくお願い致します。

ところでお邪魔してからルームチューニングと私のキャビネットチューニングが殆ど同じだと感じ、キャビネットチューニングと同じ事をルームチューニングにも行なってみました。

正三角形に切った段ボールを天井の隅に貼り、角を潰し、SP間の前後の天井に厚紙で作った三角錐を下向きに取り付けてみたところ大変効果がありました。
音の濁りが無くなり音圧を上げても低音が篭りません。
一般住宅ではとても効果がありそうです、天井が低いからかもしれませんね。

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