32畳のオーディオルーム<基礎>
一昨年は和心の試作設計の予想を上回る難航にてんてこ舞いでオーディオルームの建築に手が廻らなくて、地均しと地固めで一年が暮れてしまった。昨年は定在波パネルにかかりっきりとなってオーディオルームの工事が捗らず、紅葉が舞い落ちて生コン打ちが困難になる直前の9月末、辛うじてコンクリートのベタ基礎まで完成させることができた。棟上げまで一気にと思ったが熟慮の末断念してブルーシートを被せた。
信州の寒くて長い冬が明けて今年の5月、さあ棟上げだとブルーシートを捲ったところまでは勢いを保っていたのだが、東京の麻布を引き払った次男が上田駅お城口にフレンチのレストランを開業することになり、店の内外装工事にかかりっきりになってオーディオルームの棟上げは再びお預け、秋真っ盛りまでずれ込んでしまった。雪が降らないうちに棟上げと瓦と外装まで突貫工事だ。
■ビストロ ル・カドル オープン■
https://www.facebook.com/ueda.lecadre
オーディオルームの前室に鎮座するはずであった球形スピーカーをレストランに転用することにした。実はこのスピーカー、D.Cube2の原型にあたるSW1600A(サブウーファ)を従えてデジタルチャンデバによる3Wayの構成でピュアオーディオに使っていたもの、今回は2Wayで使う。
無指向の発音体は部屋中に同じ音圧を届けてくれる。ホールをさりげなく音楽で満たすには最適の発音体だ。但しピュアオーディオ用の設計で、DSPによるFIRフィルターで制御しないと音が出ない。信州の凍てつく冬が迫りきているので、今度ばかりはオーディオルームの棟上げが最優先である。音出しは暫くお預けだ。
■基礎工事の経過■
久しぶりにブログを書き始めてふり返ってみると、なんと空白期間が1年半である。建築開始にあたって、この期間のおさらいをしておこう。
■地固め■
2011年3月20日 地均し開始
2012年6月5日 地固めと水平出し完了 投入した砕石29立米
2012年10月14日 基礎の外周ラインを地面にペイント
型枠のラインをレーザー墨出し器で照らし、2mmのスリットを入れた厚紙を置いて、ラッカースプレーでペンキを吹き付けて簡易墨とした(プロは捨てコンで平面を作り、そこに墨を打つのだが、鏝さばきが難しそうでパス)。
■コンパネ型枠の支持板を敷く■
2012年10月20日
次に型枠の外周を作る。材料は発泡スチロール、重石(ステンレスの切り落とし屑、石など)、砂、セメント、コーススレッド、型枠を取り付けるための板、の6種類。コーススレッドはセメントに刺さっているだけ、セメントが固まると板が動かなくなる
発泡スチロールを外すと、型枠のコンパネを横から打ち付ける木枠が残る。
板に上下の起伏があっても型枠の止め位置で補正できる。
残すは型枠のコンパネ設置と、配筋、生コン投入だが、紅葉真っ盛りで落葉が激しい。生コンが葉っぱだらけになってしまうので2012年はここで手仕舞い。
■ポンプ車でナマコン投入■
2013年9月25日
定在波パネルに目処が付いたが、またまた秋になってしまった。型枠のコンパネを単管で補強して組立て、防水シート(ポリエチレン)を敷き、D13の異形鉄筋をダブルに組んで生コン投入。計4日間の突貫工事であった。写真を撮る暇が全くなかった。
下記が配筋構造とコンパネ加工図
単管を上下に振り分けて4隅をクランプで固定する。生コンをパンクさせないためのテクニック。投入した45㎥の生コンの総質量は100トンを超える。
生コン呼び強度:30、スランプ:15、厚さ:300mm、地中梁:630mmH
参考 http://www9.plala.or.jp/suwarmcc/contents/kakaku.html#a
水中ポンプで川から給水、コンクリを乾かしてしまうと設計強度が得られないので1周間水没させた。
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