rePhaseで位相補正 / スピーカーシステムの測定・補正・試聴
■rePhaseで逆補正
REWの測定結果を rePhase にインポートし、位相をフラットに補正して FIRフィルターの係数ファイルを作る。周波数特性はいじらない(PL100はいじる必要がない)。
位相のフラット化を聴覚がどのようにとらえるのか? 検証します。
■作業フォルダーを作る
ルートディレクトリの下に miniDSP フォルダーを作り、その中に MonitorAudio のフォルダーを作る。(日本語は禁止、rePhase でエラーが発生する)
C:miniDSP\MonitorAudio PL100-170831
■REW の測定結果をセーブする
条件を変えて測定した11種類すべてをSave。
左上の[File] > [Save all measurementos] > [OK] > [MonitorAudio PL100-170831] > PL100-170831 > [保存]
C:miniDSP\MonitorAudio PL100-170831\PL100-170831.mdat
[File] > [Exit] で一旦終了。
■rePhase にインポートするファイルを作る
[PL100-170831.mdat] をダブルクリックして REW 開く。
測定4を選ぶ。
左上の[File] > [Export] > [Export Measurement as text] > [OK]
Save するフォルダーを選び
C:miniDSP\MonitorAudio PL100-170831\
ファイル名を決めて
PL100-170831-4
[保存]
C:miniDSP\MonitorAudio PL100-170831\PL100-170831-4.txt
中身は、9.888Hz~19999.512Hz の Freq(Hz), SPL(dB), Phase(degrees) の値。但しSPL Meter 未キャリブレーションなので、SPLの数値は誤差分平行移動している(FIR の係数制作にSPL の絶対値は不要)。
■rePhase にインポート
rePhase のショートカットをクリックして rePhase を開き
左上の [File] [Import Measurement]
PL100-170831.txt を選んで [開く]でインポート。
右下の Ranges にグラフ全体が見える数値を入れる
左下の Paragraphic Phase EQ をクリックし、フェーダーの形が REW の位相グラフの逆形状になるよう意識しつつ 10Hz~20kHz の位相を0度に整える。Paragraphic Gain EQ(周波数特性)はいじらない。
調整結果を一旦セーブ
左上の [File] [Save Settings As... ] [保存]
PL100-170831-4.rephase
■miniDSP にインポートする係数データを作る
右下の Impulse Settings に下記を入れ
taps : 6144
rate : 48000
format : 32 bits IEEE-754 mono (bin)
file name : PL100-170831-4
directory : C:/miniDSP/Monitor Audio PL100-170831
[generate] クリック
PL100-170831-4.bin が 6144TAP の係数ファイル。
miniDSP openDRC-AN、openDRC-DA、openDRC-DI で使える。
●miniDSP 社製品の販売サイトを運営する (株)J.TESORI さん主催で FIR デザインツール”FIR Designer” のセミナーがあります。海外アプリは使い方を習得するのに多くの時間を要するので、半日で概要が分かるセミナーは貴重です。直線位相の FIR フィルターに興味のある方は参加をお勧めします(2017.10.11)。”FIR Designer” は使用経験がないので私も午前のセミナーにエントリーしました。
https://www.facebook.com/JTminiDSP/timeline?ref=page_internal
http://jtesori.com/miniDSP/minidsp_intromtg/
■今後の予定
1.miniDSP openDRC-DA, -AN, -DI で位相をフラットにした PL100 の音を検証。
2.SW2000D を REW で測定し、miniDSP 用の FIR係数ファイルを作る。再生帯域15Hz~60Hz程度の予定。
●以上で主要パーツの生産終了で修理不可能になった SW2000D、D.Cube2、の miniDSP による修理が可能になります。修理後の使い方も解説します。
3.再生帯域15Hz~4Hzのサブウーファを作る。 miniDSP の FIR 能力では 15Hz以下は制御できないので、miniDSP の IIR フィルターで製作する。この帯域はむしろ位相ズレがコンサート会場の雰囲気を作るので、IIR で問題なしでしょう。
4.ウーファー ~ ツイーター用のFIRフィルターを作り、マルチウエイ・スピーカーシステムを構築する。スコーカー以上はDACの性能が要求されるので、openDRC-DI にDAC外付けでしょう。
上記構成のマルチウエイSPは各帯域のminiDSP が非同期で動作します。非同期によりタイムアライメントがズレる可能性があるが、実用範囲に収まるのか? などを検証します。
実用範囲外との結論になれば、miniDSPを改造する(main-miniDSPを決め、サンプルレートコンバータ後のシステムクロックを分配する)か、同期して動くDSPボードを作る必要がある。
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