内装仕上げ / 平蔵さんのリスニングルーム
フロント壁面と天井
左壁面
入口ドアとドア上部
補強前の柱は1間(1820mm)間隔に1本であったが、倍に増やして半間(910mm)に1本とした。4寸(120x120mm)であった柱の太さも、幅は4寸のまま、奥行を12寸(360mm)または16寸(480mm)に変更。
オーディオルームを新築するのであれば半間に1本の柱は必須の要件。柱の太さも天井高2.4mなら4寸x8寸(120x240mm)、3mなら4寸x12寸(120x360mm)が最適サイズ。3mを超える設計なら、4寸x16寸(120x480mm)にするか、3m位置に空間梁を設ける。
柱強度の詳細は「平蔵さんのリスニングルーム」 2018年1月26日参照 http://salogic.cocolog-nifty.com/blog/2018/01/post-d668.html
内装材は下記三種類を使う
■MATRIX-203■
防振パネル。天井と後壁を除く壁面に使用。
http://salogic.ocnk.net/product/672
その効果は、
1.無振動の壁面になる。
■MATRIX-402■
迷路板。長さ2.9mの材の断面図。後ろの壁面に使用。
http://salogic.ocnk.net/product/829
その効果は、
1.壁面が6度傾くので、フロント~リアのフラッターエコーが消える。
2.残響音の低音域のみ迷路状の隙間から吸音層に引き込んで吸音する。
3.直進性が高い中高音は迷路を通過できずに室内に跳ね返る。残響時間の短縮化を防ぐことができる。
6度傾き迷路状の隙間から低音を吸音層に引き込んで吸音するノコ刃状の壁面。
■MATRIX-401■
迷路板。長さ2.9mの材の断面図。傾斜天井のみに使用可能な専用材。梁の強度が低くても低域振動を出さない構造で、天井材単体が軽量化されるので施工の安全性も向上する。
http://salogic.ocnk.net/product/828
その効果は
1.低域の振動音を出さないので、天井板が原因のブーミングが起こらない。
2.天井裏を吸音構造にすれば、残響音の低音域のみ吸音層に引き込んで吸音できる。
3.直進性が高い中高音は迷路板が作る迷路を通過できずに室内に跳ね返る。残響時間の短縮化を防ぐことができる。
迷路状の隙間がある反射性の平面天井。
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検討中の内装案、Type1
MATRIX-Kit の標準仕様。
床・壁・天井の6面全てが反射壁だが、迷路板の後壁が低音の響き過ぎを吸音して残響時間の低域上昇を抑制する。定在波に起因する伝送特性の凸凹も低域吸音で平坦化される。
リア壁がノコ刃状に6度傾くので、前後・左右・上下すべての対向壁がフラッターエコーフリーになる。
オーディオルームにしぶとくついて回るウイークポイントのすべてを解消した極上モデル。
MATRIX-203
■フロント壁面
■左右壁面
■天井の前方 1/3
MATRIX-401
■天井の後方 2/3
MATRIX-402
■後壁全体
検討中の内装案、Type2 (左右壁面以外はType1と同じ)
MATRIX-401
左右壁面の上部のみ迷路板 「MATRIX-401」 に変更してコスト削減。
防振パネル「MATRIX-203」は「MATRIX-Kit」の躯体と組み合わせて同一サイズで量産すれば大幅値引きが可能な商品です。
在来工法で作られた本件はマス目のサイズがバラバラで量産効果が得られません。迷路板ならマス目のサイズがバラバラでも標準品が使えるので、「MATRIX-203」を「MATRIX-401」に変更してコストを抑えたご提案。
検討中の内装案、Type3 (左右壁面以外はType1と同じ)
MATRIX-401
スピーカー周辺以外の左右壁面を迷路板 「MATRIX-401」 に変更してコスト大幅
削減。
迷路板は柱強度が低い壁面に設置してもブーミングを起こさない壁材で、加えて中高音域は室内に跳ね返す構造です。しかし若干ですが迷路をすり抜けて吸音層に入り込んでしまう中高音があるので、完全反射の「MATRIX-203」と比較すれば残響時間の高音域が短くなります。
柱強度が低い躯体に使える性質を利用して、既存の居間をオーディオルームに改装するのが目的の建材ですが、本案のような使い方も可能です。
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有限会社サーロジック販売 長野県上田市真田町傍陽9716 0268-73-2400 管理者:村田研治
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コメント
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詳細にありがとうございました。
それぞれのプランの音質傾向かわかるとさらにわかりやすいです。
投稿: 平蔵 | 2018年3月 1日 (木) 05時52分